Cristallina Architecte | クリスタリーナアーキテクツ

Architecture with European inspiration & Japanese sensibility

- Design Journal

尖塔、塔屋、通りの角のファサード

16/08/2014

蒸し蒸しして暑い頃は涼しい所にひとっ飛びしたくなります。 涼しいイメージを思い浮かべる国というと、やっぱりスイスでしょうか。
suisse
スイスは中世の街並みがとても良く保存され、美しい山々の眺めと素晴らしく調和しています。
スイスの街を歩いていて気がつくことは、尖塔や、塔屋が結構多いことです。
建物は皆きれいに高さがそろって並んでいますが、そこに、尖塔や塔屋の屋根があちこち、ちょこんとリズミカルに飛び出して、メルヘンの国にでもさまよいこんだかのように感じます。
見上げると崇高な山々の姿、そしてその下方には細くとんがって空に溶け込んで行く尖塔の先が見えて絵になっています。 尖塔は教会だったり、時計の塔だったりします。
街中の建物の多角形や、円筒形をした塔屋も魅力的です。 古くは中は螺旋階段になっているものが多いですが、眺めのよい出窓空間にもなっています。
建物の角、通りの角に塔屋がついていると、ワイドヴューが楽しめます。
ふと、昔、パリの建築学校にいた時、四つ角に建つ建物の隅切り部分のファサードについての課題を思い出しました。 そう、パリを含め、ヨーロッパの街は道が交差する角の隅切り面にファサードを形成しています。 そこがカフェやレストランやホテルの入り口だったりします。
大通りが交差するあたりの角の三面をなすファサードは外からのいろいろなアングルから美しく見えるよう意匠的に工夫をして形づくられています。
建物の角や端につけられた尖塔や塔屋達はどこか遊びがあって楽しい空間です。
お城などはかつて最も贅を尽くした建物ですので、四隅やあちこちに尖塔や塔屋が沢山ついていますよね。
こんな暑い時は、そんなミステリー映画の舞台になりそうな古城で過ごすなど、非現実的な体験をしてみたくなります! ハリーポッターの魔法の世界をさまよいたい・・・。

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