- Design Journal
Souvenir de Paris
09/01/2013
スーヴニール・ドゥ・パリ。 パリの思い出。
スーヴニールはフランス語で「おみやげ」の他、「思い出」という意味で使われます。
フランス滞在12年から日本に戻ってきて、数年後にさらさらっと、パリを思い出しながら作ったファサードです。(プランもあります。)
パリは10年ほどいましたが、歴史的にも芸術を学ぼうとする青年世代を大きく感化する街だったと思います。
ヘミングウェイはこう言っています。
If you are lucky enough to have lived in Paris as a young man,
then wherever you go for the rest of your life, it stays with you,
for Paris is a movable feast.
移動祝祭日ですか・・・。
ヘミングウェイと自分を比べるのはとても恐れ多いですが、豪快で奔放なこの作家と比べ、ずっと真面目でおとなしく、ぼけっとしている私は、街にでると男性より、パリの歴史の古く変化に富むファサードにばかり目をとられ、とにかくただ街を歩いてるだけで、目に入ってくる建物、広場、庭園を眺めることがとても素晴らしかったです。
そして、そういったものやパリの都市計画について、パリの建築学校(昔のボザール)で直接いろいろな授業を通して学ぶことができたのでした。
歴史の中での脈絡を考えながら周囲に溶け込む現代建築を設計する大切さを吸収したものです。
幸運にも、住んでいた場所はパリ発祥の地、シテ島の最上階で、眼下にセーヌ川とパリ全体が見え、後ろ側には、ノートルダム寺院の怪鳥の彫刻や彫像が間近に見えるところでした。
というわけで、私にとっては movable feast ならぬ movable facade がぴったりきます。
移動ファサード? そう、パリ調のファサードは何も考えなくても、いくらでもヴァリエーションが頭に浮かんできて絵にすることができます・・・。
それにしても、パリで朝、近くのブランジュリーで焼き立てのバゲットやクロワッサン、パンオショコラを買ってきて朝食するのは至福の時でした・・・。
私にとって永遠にパンはフランスが最高なんです!