Cristallina Architecte | クリスタリーナアーキテクツ

Architecture with European inspiration & Japanese sensibility

- Design Journal

曲線美の建築

06/10/2015

だいぶ秋めいてきて、美術展や映画館などに行きたくなる時期になってきました。
先日、東京都現代美術館にてオスカー・ニーマイヤー展を見に行って参りました。
一番好きな建築家はA・ガウディですが、この方も好きな建築家の一人です。

“I’m not attracted by a right angle, or a straight, hard, inflexible line invented by man.
I’m attracted by a free sensual curve.
The curve I see in the mountain of my country in the winding rivers, the waves of the sea, the body of the woman I love. Curves makes up the Universe…”
この言葉には、とても共鳴します。
ニーマイヤーの建築の中で、とりわけニテロイ美術館は彼の集大成であり世紀の傑作だと思います。
花弁とか渦とか有機的な形からインスパイアされた、のびのびした曲線で構成された建物で、取り巻く雄大な風景と一体化しています。「大らかな曲線で風景を切り取る」それは、ジョン・ロートナーやケンドリック・ケロッグのオーガニックアーキテクチャーにも共通して感じられます。
現代の建築でも、クラシックな建築でもアーチの開口部から見渡す景色はどこか柔らかでロマンティックで楽しく感じます。
de Portzamparc
フランスのクリスチャン・ドゥポルザンパルクも曲線使いが魅力的な現代の建築家です。
シャトーシュヴァルブランのワイン倉庫。
新旧の建物が互いに楽しくおしゃべりをしています。
そして、建物と周りの自然が会話をし、詩的な風景を作り出しています。
パリにあるドゥポルザンパルク設計の楕円形のコンサートホールは素晴らしかったです。
曲線というのは、シンプルな構造体にもなりますが、包容力があり、束縛から解放してくれ、暖かく包み込み、流れを生む性質があるので、コンサートやオペラなど、音楽を楽しむ空間にはぴったりだなと思います。

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